抄録
各種の常圧残油を初め, 減圧軽油から溶剤脱れきアスファルトにわたる広範囲の重質油について, 水素化脱硫反応速度を測定した。反応速度は Flinn らが提案した2連1次反応速度式を用いて解析を行ったが, 本モデルは見かけ反応次数1.4~4.5次にわたる反応速度挙動を正確に表現しうることを確認した。また, 得られた反応速度パラメーターと見かけ次数の関係を解析し, 見かけ次数が脱硫難易両硫黄分の比と, 両硫黄分の速度定数の比によって決定されることが判明した。反応温度による見かけ次数の変化は, 両速度定数の活性化エネルギーに大差のあることと, 難脱硫硫黄分が反応性の異なる複数のサブグループから構成されていることによる。