抄録
酸素過剰雰囲気下でのエチレンを還元剤に用いたNO選択接触還元反応 (C2H4-SCR) 中でCoAl2O4, Co3O4とアルミナの役割を明確にするために, CoAl2O4, Co3O4, CoAl2O4-Al2O3触媒, およびCo3O4を含まないCo/Al2O3の4種類の触媒を用いて, C2H4-SCR, NO+O2反応およびC2H4+O2反応を行った。CoAl2O4はAl2O3よりNO+O2反応 (Co/Al2O3上のC2H4-SCRの開始反応) に対して高活性を示し, Co3O4よりC2H4+O2反応 (C2H4-SCRの副反応) に対して低活性であった。800°Cで焼成したCoAl2O4-Al2O3触媒は, C2H4-SCRにおいてCoAl2O4とAl2O3の物理混合触媒, および500°Cで焼成したCoAl2O4-Al2O3触媒より高い活性を示した。これはCoAl2O4-Al2O3触媒中のCoAl2O4粒子とAl2O3粒子の接触界面でのお互いの協力作用が大きな要因であることを示唆する。Co/Al2O3上にあるCo3O4を選択的に除去した結果, そのC2H4-SCR活性は向上した。これはCo3O4がC2H4-SCRを抑制していたこと, Co/Al2O3上に残ったCoAl2O4が活性種として働くことを示唆する。したがって, 800°Cで焼成したCo/Al2O3の高い活性はγ-Al2O3表面でのCoAl2O4の生成に起因すると考えられる。