抄録
10日齢の単冠白色レグホン種雛雄を1区10羽ずつ, 平均体重に差のないように区分けした。雛は金網底の金属ケージに入れ, 100ppm/feed のベクロチアミン-NDS塩 (BCT) および330ppm/feed のサルファクロロピラジン (SCP) を7日または14日間給与した。雛1羽当り1回につき E. acervulina の胞子形成オーシスト10万個およびE. tenella の胞子形成オーシストを5万個ずつ混合接種し感染させた。感染の様式は1, 2, 4および6回の連続感染とした。接種は1日1回とした。さらに7日間投薬群には初感染後15日に攻撃するものを含めた。抗コクシジウム効果の評価は体重増加, 糞中オーシスト排泄数 (OPG) および死亡率などによって判定した。
その結果はつぎのごとくである。
感染対照の死亡率は接種1回, 2回, 4回および6回がそれぞれ30, 40, 50および70%であった。これに反して, SCPおよびBCT投与区ではいずれの接種回数にも死亡例は見られなかった。
感染対照区のオーシスト排泄 (OPG) 最高日はいずれの接種回数においても E. acervulina が初感染後5~6日, E. tenella が7日であった。E. acervulina のOPG総数は接種1, 2, 4および6回が39.21×105, 44.05×105, 63.34×105, および56.30×105となり, E. tenellaのOPG総数は7.44×105, 11.03×105, 10.65×105および11.10×105になった。初感染後15日に攻撃した場合はオーシストの排泄がなかった。初感染後28日の相対増体率は接種1~6回が87%~72%であった。
BCT 100ppm7日投与: 投薬中にE. tenella のオーシストは排泄がなく, 投薬中止後接種4および6回で少数のオーシストが検出された。E. acervulina のオーシスト排泄は投薬中から認められ, 接種回数にともなって増加が見られた。攻撃後は接種1回のみE. tenella のオーシストが少数見られた。増体量は無感染対照区に比べ接種1~4回までは差がなかった。
SCP 330ppm7日間投与: 実験期間中E. acervulinaのオーシストは排泄されなかった。E. tenella のオーシストは投薬中排泄されなかったが, 投薬中止後接種1回をのぞいて, 接種2~6回に少数検出された。攻撃後のオーシストの排泄は接種1, 2および4回にE. acervulinaのオーシストが見られた。相対増体率は接種1および2回がすぐれた。
BCT 100ppm14日間投与: E. tenella のオーシスト排泄は実験中見られなかったが, E. acervulina のオーシストは少数排泄された。
SCP-330ppm14日間投与: E. tenella およびE. acervulina のオーシストは投薬中排泄されなかったが, 投薬中止後接種1回をのぞいて, E. tenella のオーシストが接種2, 4および6回に見られた。