抄録
雄ウズラを1日14時間 (5:00~19:00) 照明下でふ化日から4カ月間飼育し, 24時間中のいろいろな時刻における下垂体前葉の性腺刺激ホルモン力価を鶏雛精巣32P取込法によって測定した。また, 4カ月齢時に照明開始時刻を17時とする14時間照明にし, その後2週間飼育したウズラおよび1日の照明時間を14時間から8時間に短縮し, その後16週間飼育したウズラについても同様な測定を行った。
1日14時間 (5:00~19:00) 照明下において下垂体前葉の性腺刺激ホルモン力価は照明終了時に1つのピークを示した。また, 照明の開始時刻を変えた場合にも照明終了時近くにピークが認められた。さらに, 1日の照明時間を8時間に短縮した場合そのピークは消失することが明らかとなった。従って雄ウズラの下垂体前葉の性腺刺激ホルモン力価は1日14時間照明下においては照明終了時近くにピークをもつ日内変動を示すこと, およびこの変動は照明時間の長さと関係して発現することが推察された。