日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
14 巻, 2 号
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  • 第1報 産卵鶏に対する飼料価値
    森本 宏, 野呂 春暢, 大滝 浩靖, 高木 久雄
    1977 年 14 巻 2 号 p. 55-57
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    産卵鶏を用いてカナダ産ユテリィティ小麦-グレンリーおよびピッテック62およびNo. 1飼料用大麦と米国産黄色トウモロコシとの飼料価値を比較検討した。
    1. ユティリティ小麦は黄色トウモロコシおよびNo. 1飼料用大麦に比してCP含量が高かった。
    また, TDNについてはNo. 1飼料用大麦とピッテック62は殆んど同一であったが, グレンリーはこれら二者より明らかに高く, 黄色トウモロコシと殆んど同一であった。
    2. CPおよびTDNを同一にした飼料を用いて比較検討した結果, 産卵率, 卵重, 飼料摂取量および飼料要求率において, 黄色トウモロコシとカナダ産麦間に有意差は認められなかった。
    3. 卵黄色については黄色トウモロコシ給与群に比してカナダ産麦群はうすかった。
  • 第2報 ブロィラーに対する飼料価値
    森本 宏, 野呂 春暢, 大滝 浩靖, 高木 久雄
    1977 年 14 巻 2 号 p. 58-60
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    カナダ産ユティリティ小麦グレンリーおよびピッテック62とカナダ産No. 1飼料用大麦および米国産黄色トウモロコシの飼料価値を調査するために, ブロイラー専用種を用いて比較飼養試験を実施した。
    その結果, 給与飼料のCPおよびTDNを同一にした条件下では, 増体量, 飼料要求率および腹腔脂肪の融点において供試穀類間に顕著な差異が見られなかった。
    しかし, 飼料摂取量においてはNo. 1飼料用大摂区が黄色トウモロコシ区より多く有意差が認められた。
  • 橋口 峰雄, 上吉 道治, 田中 克英
    1977 年 14 巻 2 号 p. 61-65
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    雄ウズラを1日14時間 (5:00~19:00) 照明下でふ化日から4カ月間飼育し, 24時間中のいろいろな時刻における下垂体前葉の性腺刺激ホルモン力価を鶏雛精巣32P取込法によって測定した。また, 4カ月齢時に照明開始時刻を17時とする14時間照明にし, その後2週間飼育したウズラおよび1日の照明時間を14時間から8時間に短縮し, その後16週間飼育したウズラについても同様な測定を行った。
    1日14時間 (5:00~19:00) 照明下において下垂体前葉の性腺刺激ホルモン力価は照明終了時に1つのピークを示した。また, 照明の開始時刻を変えた場合にも照明終了時近くにピークが認められた。さらに, 1日の照明時間を8時間に短縮した場合そのピークは消失することが明らかとなった。従って雄ウズラの下垂体前葉の性腺刺激ホルモン力価は1日14時間照明下においては照明終了時近くにピークをもつ日内変動を示すこと, およびこの変動は照明時間の長さと関係して発現することが推察された。
  • 渡辺 誠喜, 芝田 猛, 河原 孝忠
    1977 年 14 巻 2 号 p. 66-70
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    家禽化系統 (DN, DS, DM) および野生1系統の総計650羽のウズラを供試し, でん粉ゲル電気泳動法により, 赤血球を中心として, その他諸臓器のエステラーゼD•アイソザイムについて調査研究した。その結果3つの表現型FF型, SS型およびFS型の存在が認められた。赤血球と諸臓器のエステラーゼD•アイソザイムを比較した結果, その活性の強弱には相違があったが, 同一個体では全く同じ表現型を示すことならびに阻害実験の結果から, 同一遺伝子が関与しており, 交配実験の結果, これら活性帯は1対の常染色体性共優性対立遺伝子ES-DFおよびES-DSによって支配されているものと推察された。
    遺伝子頻度は, 野生系ではES-DFが0.521, ES-DSが0.479でその頻度は等しかった。しかし, 家禽化3系統ではES-DFの頻度がDNで0.264, DSで0.275およびDMで0.568であり, 系統によってその頻度が異なり, ES-DFES-DSの頻度を比較するとDNおよびDS2系統ではES-DFが有意に低く, 逆にDM系統では有意に高かった。これら系統の由来および集団の大きさを考慮すると, これら遺伝子頻度の相違は偶然による遺伝的浮動に基づくものと考察された。遺伝子型と生産能力を比較したが, 関係は認められなかった。
  • II. 採卵用鶏種に対する育成, 産卵期間中の制限給飼
    坂井田 節, 山田 典之, 塩谷 栗夫
    1977 年 14 巻 2 号 p. 71-78
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    採卵用鶏種を用いて, 育成期のみ, 産卵期のみ, およびそれら両期間を通しての制限給飼を実施した。実験は1969年9月9日ふ化の白色レグホーン種, ロード•アイランド•レッド種雄×白色レグホーン種雌, ロード•アイランド•レッド種の3鶏種を用いた。1区は全期間自由摂取区である。2区は155~519日齢の産卵期のみ1区の90%給飼を目標にして, 飼料の給与量を調節した。3区は71~154日齢の育成期間を制限給飼し, 産卵期間中は自由摂取とした。4区は, 育成期間中3区同様隔日給飼を実施し, 155~182日齢の28日間自由摂取とし, 183~519日齢まで, 3区の90%給飼を目標に制限した。
    育成期制限飼の結果, 飼料摂取量は自由摂取を100とした比率で56.1~64.5%となり, 1羽当りの飼料摂取量で2.88~4.41kgの差を生じた。154日齢の体重は, 比率において自由摂取区の65.3~75.8%であった。
    育成期の制限給飼によって, ヘンデイ産卵率は3鶏種の平均で69.6%となり, 自由摂取群を1.7%下回った。したがって産卵日量は39.2gとなり, 育成期自由摂取群を0.6g下回った。飼料摂取量は, 年間で0.73kgの増加にとどまり, 育成期間中の節約量3.52kgを大きく下回った。飼料要求率は, 2.90となり自由摂取群より0.1上回った。
    産卵期の制限給飼によって, ヘンデイ産卵率は69.9%となり, 自由摂取群を1.1%下回った。産卵日量は38.9gで, 1.3g下回った。飼料摂取量は, 1日1羽当り17.7g少なかった。したがって, 飼料要求率は大幅に改善され, 自由摂取群より0.36も下回る数値を示し, 統計的にも有意な差となった。
    1羽当り収益は, 育成期間中の制限給飼によって, 年間45円の増収となった。また産卵期の制限給飼によって169円の増収となり, これは統計的にも有意であった。育成期, 産卵期の両期間を通して制限した4区の収益が最も多く, 逆に全期間を自由摂取にした1区の収益が最低であった。
  • 吉田 実, 星井 博
    1977 年 14 巻 2 号 p. 79-85
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    国内4社がn-パラフィンに培養した酵母で, 累代飼養試験に供試した4種類の炭化水素酵母の蛋白質値とリンの利用率を, 本研究室において検討して前報において推奨した生物定量法により測定した。定量には合計833羽のヒナを使用した。
    酵母の蛋白質価は, アミノ酸を添加しない場合は, 44~66であったが, 酵母の風乾物あたり0.9~1.3%のDL-メチオニンを添加すると, 著しく高まって89~103となった。
    酵母のリンはよく利用され, 利用率はほぼ100であったが, 酵母Cのみは, 利用率平均59%であって, やや低かった。
    蛋白質価とリンの利用率の測定結果ならびに前報で報告した有効エネルギーの測定結果から, n-パラフィンに培養した炭化水素酵母は, 養鶏用飼料の蛋白質, リンおよびエネルギーの良質な給源となるといえる。
  • 多田 昌男, 妹尾 文雄, 川崎 晃
    1977 年 14 巻 2 号 p. 86-88
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    炭化水素酵母 (以下, 酵母と略す) の化学的組成のロット間の変動の程度を, 魚粉および大豆粕のそれぞれの組成と比較した。
    酵母と魚粉および大豆粕の各成分の標準偏差は, 粗灰分では酵母が大豆粕の0.6%に比べてわずかに大きかったが, その他については酵母の標準偏差がいずれも小さかった。
    酵母の化学的組成は, 天然の蛋白質源に比較して, 非常に安定している。このことは, 酵母を養鶏用飼料として一般に使用する場合, 非常に有望であるといえる。
  • 森本 宏, 粟飯原 景昭, 野呂 春暢, 大滝 浩靖, 高木 久雄
    1977 年 14 巻 2 号 p. 89-91
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
    アフラトキシンB1を23, 64, 106, 170, 385および704ppb含有する飼料を産卵鶏に30日間給与し, 産卵成績に対する影響, 卵えのアフラトキシンB1の移行量等を調査し, つぎの結果が得られた。
    (1) 産卵率, 卵重, 飼料摂取量, 飼料要求率および体重に対して, この程度のアフラトキシンB1の投与では何らの悪影響も認められなかった。
    (2) 卵黄, 卵白, 肉および肝臓にアフラトキシンの移行は認められなかった。
    (3) 主要内臓を肉眼的に観察したが, 異常は認められなかった。また, 主要内臓重量についてもアフラトキシンB1投与量と相関が認められなかった。
  • 1977 年 14 巻 2 号 p. 92-95
    発行日: 1977/03/25
    公開日: 2008/11/12
    ジャーナル フリー
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