日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
産卵鶏のトリプトファン要求量
石橋 晃
著者情報
ジャーナル フリー

1985 年 22 巻 5 号 p. 256-263

詳細
抄録
1.産卵鶏のトリプトファン要求量を求めるため4試験を行った。15ヵ月齢以上の白色レグホン種にトウモロコシ主体の飼料でトリプトファンが0.086~0.320%のものを自由摂取させた。
2.産卵率(Y1,%)はトリプトファンの摂取量(X,mg/羽/日)の増加に伴って次のように変化した。Y1=3.2+0.816X-0.00194X2。トリプトファンの摂取量が210mgのとき,産卵率は89.0%と最高になった。
3.産卵(Y2,g/羽/日)は式Y2=5.3+0.476X-0.00110X2に従って変化し,トリプトファンの摂取量が212mg/羽/日のとき,最高54.9g/羽/日となった。
4.飼料摂取量(Y3,g/羽/日)は式Y3=3.9+0.687X-0.00162X2に従って変化し,トリプトファンの摂取量が212mg/羽/日のとき,最高111.6g/羽/日となった。
5.産卵率,産卵,飼料摂取量が最高になるときの飼料中のトリプトファンは0.189%であった。
6.血漿中のトリプトファン濃度はトリプトファン摂取量の増加とともに上昇し,191mg/羽/日以上では,ほぼ一定の値を示した。
著者関連情報
© 日本家禽学会
前の記事 次の記事
feedback
Top