日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
自然感染下におけるLeucocytozoon caulleryiに対する抗体価についての二方向選抜
岡田 育穂番匠 宏行山本 充広貝塚 隆義山本 義雄
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1988 年 25 巻 6 号 p. 366-374

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抄録
鶏のロイコチトゾーン症は住血胞子虫類に属する原虫Leucocytozoon caulleryiの感染によって惹き起される病気である。わが国では全国的に蔓延しており,夏季における重要な鶏病となっている。広島県立畜産試験場では本症の自然感染率が90%以上になっているので,自然感染下でL. caulleryiに対する抗体価について二方向選抜を行った。選抜には基礎集団として白色レグホン(WL)及びロードアイランドレッド(RIR)を用い,WLでは5世代,RIRでは4世代選抜した。
選抜の効果は顕著で,RIRの第2, 3世代を除けば,高(H),低(L)両系統間の差は毎世代増大した。実現遺伝率はWLで0.17, RIRで0.15であった。ロイコチトゾーン症流行期の夏季における産卵数はL系がH系よりも高かった。一方,L. caulleryiに対する抗体の保有率はH系の方が高かった。これらの結果はH系が感受性系統であり,L系が抵抗性系統であることを示している。
血液型A, B, D及びE座位並びに血漿アルカリ性ホスファターゼAkp座位の計5座位について,選抜に伴う遺伝子頻度の変化を追究した。これらの座位のうちB座位遺伝子のみが選抜方向に従って特定の頻度変化を示した。
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