日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
ホロホロ鳥における精子の形成段階および血中テストステロン濃度の成長に伴う変化
小川 博桑山 岳人一戸 健司
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1989 年 26 巻 5 号 p. 326-330

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抄録

本実験は,雄ホロホロ鳥における性成熟過程を明らかにする目的で,14L:10Dの照明条件下で飼育した雄ホロホロ鳥の体重,精巣重量,精細管直径および血中テストステロン濃度を0,4,8,12,14,16,18,20,24および28週齢時にそれぞれ測定した。また,各個体を6段階の精子形成段階に分類した。
その結果は,以下の通りであった。
1) 体重,精巣重量および精細管直径は,12週齢(体重)または14週齢まで測定毎に著しい増大(p<0.01またはp<0.05)を認めた。体重および精細管直径はその後も増大を続け,28週齢においてそれぞれ最高値の2,012±13.6gおよび355.2±13.6μmを示したが,精巣重量は24週齢において,最高値(2.202±0.086g)を示した。
2) 精子形成段階は,4~16週齢にかけて進行し,16週齢以降は全個体が完全成熟期に属していた。
3) 血中テストステロン濃度は12週齢まで100pg/ml以下の低値で推移し,14週齢において上昇,最高値(374±129pg/ml)を示した。
以降20週齢にかけて徐々に低下したが,その後も大きな変動を示した。

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