抄録
グルコース給与による耐暑機能のメカニズム解明の一端として,43日齢のコブ種ブロイラーを連日3時間(15:00~18:00) 4日間にわたり35°Cに暴露し,直腸温,呼吸数および熱産生量に及ぼす飲水によるグルコース給与の影響を調べた。試験区には4%のグルコース溶液を自由摂取させ,対照区には水道水を与えた。熱産生量は46日齢時の高温感作前後に2回測定し,直腸温ならびに呼吸数は46, 47日齢時の高温感作1時間前より感作終了時まで連続的に測定した。
熱産生量は高温感作により増加したがグルコース給与の影響は認められなかった。直腸温は高温感作により上昇し,グルコースの給与はこれを有意に軽減した。呼吸数は高温感作により増加し,グルコースの給与によりさらに促進する傾向を示した。また,飲水からのグルコース給与によりME摂取量および飲水量が増加した。
以上の結果より,飲水によるグルコース給与の耐暑効果は,パンティングの維持に要するエネルギーが飲水中のグルコースで補給されたこと,また飲水量の増加にともなう水分蒸散による体温放熱が促進されたことに起因する可能性が示唆された。