抄録
農水産物以外のエネルギー給源を開発する試みの一環として, グリコール類の飼料価値を検討した。
予備実験として, 白レグ種雄ヒナ40羽を用い, 1,2-プロパンジオール (プロピレングリコール, PG) を0, 5, 10および20%配合した飼料を与えて, 試験した結果, 配合量が5%であればよいが, 10%以上では成績が劣り, また配合量を漸増してもヒナがなれることはなかった。
そこで, グリコール類の利用可能エネルギーの生物定量にあたり, 添加量を5%として, 4週齢ヒナ822羽, 1週齢ヒナ82羽を用いて測定し, つぎのような結果をえた。
1. ヒナは, 有毒とされているエタンジオール (エチレングリコール, EG) のエネルギーの約60%を利用できるが, 軟便となる。
2. ヒナは, PGおよび1,3-ブタンジオール (ブチレングリコール, BG) のエネルギーをほぼ完全に利用できる。
3. 1,4-BG と 2,3-BGは, ヒナにより利用されない。
4. EGの2分子重合物のエネルギーの約35%は利用されるが, 供試したその他のEGおよびPGの重合物7種類はいずれも利用されなかった。重合物のエーテル結合を切る酵素が欠けているものと推定される。