抄録
ヒナの発育と飼料中のビタミンB1量との比例関係を利用して, 5点法による傾斜比検定法によりジメチアリウム (3-[2-methyl-4, amino-5-pyrimidinyl)-methyl]-4.5 dimethyl thiazolium nitrate) およびアンプロリウム (1-[(4-amino-2-n-propyl-5-pyrimidinyl)-methyl]-2-picolinium chloride hydrochloride) のビタミンB1拮抗作用を測定比較した。また3点法により配合飼料用のビタミン混合物中のビタミンB1の貯蔵中の変化を調べた。
試験にはビタミン添加剤からビタミンB1のみを除いたトウモロコシと大豆粕を主とする実用的飼料を基礎飼料として用い, 10日齢の白色レグホン種雄ヒナにより2週間試験した。ビタミンB1 1mgの発育に対する効果を打消すためにジメチアリウムは179mgが必要であり, その95%信頼区間は105から253mgであった。アンプロリウムについてはビタミンB1 1mgの発育に対する効果を打消すために666mgが必要であり, その95%信頼区間は484から848mgとなった。ジメチアリウムはアンプロリウムに対して3.7倍強い拮抗力を示した。ビタミンB1拮抗剤によりビタミンB1欠乏飼料をつくり, 3点法によって-4°Cおよび30°Cに保存した配合飼料用ビタミン添加剤中のビタミンB1の変化について調べた。その結果, -4°Cに保存したビタミン剤1gはビタミンB1 1.4mgを含み, 30°Cに保存した場合1.45mgとなっており, 保存法による差はなかった。このビタミン添加剤のビタミンB1計算値は1.6mgであった。5点法による計算はプログラムを作り, 電子計算機により行なえるようにし, 農林研究計算センターを利用した。