抄録
昭和41年と昭和42年に, 白色コーニッシュ種雌128羽, 雄16羽を用いて2回の探索実験を行なった。この実験は小規模ではあるが, 県の養鶏試験場との協同研究を計画するための基礎的な知見をうる目的で, 肉用種鶏の育成期における飼料の組成およびその給与法を大幅に変化させて実験を行なった。
1) 育成期, 産卵期を通じて高エネルギー飼料を与えると, 対照飼料給与区に比して, 発育に差はないが, 飼料要求率がよく, 産卵率やふ化率にも差がなかった。51週齢で殺して, 体成分を分析したが, 体脂肪量は対照区と差がなく, この条件で過肥になるとはいえなかった。
2) 育成期, 産卵期を通じて飼料を1日おきに給与した区では, 連日給与に比して飼料摂取量が16%少なく, 発育が遅れた。初産日齢が遅れ, 44週齢時体重は対照区の89%であったが, 32週齢以後におけの産卵率, 飼料要求率, ふ化率ならびに試験期間中の生存率には両区間に大差がなかった。
3) トウモロコシ95%を主とする, CP10%, TDN76%の高エネルギー飼料を与えると, 発育がおくれるが, 産卵期に産卵用対照飼料を連日もしくは1日おきに与えると, 初産日齢がおくれるほかは, 産卵成績はよかった。
4) 脱脂米ヌカ77.7%を主とする低エネルギー飼料を与えると, 対照区より飼料摂取量は多いが発育はおくれた。産卵用対照飼料を与えると, 産卵成績には差が認められなかった。
5) 大豆粕87%, 魚粉9.7%を主とする高蛋白質飼料を与えると, 発育が遅れるが, 産卵用対照飼料に切替えると, 産卵成績は対照区にほぼ等しかった。
6) 育成用飼料に関係なく, 産卵期に産卵用対照飼料を1日おきに給与すると, 初産日齢がおくれるほかは, 産卵成績は連日給与区と大差がなく, しかも, 産卵期間中の体重が小さかった。体重が少さければ, 維持に要する飼料が少なく, したがって産卵のための飼料効率が全体として高まるので, この給与法はさらに検討する必要がある。
7) 体脂肪量と腹腔内脂肪量との間には直線関係が認められた。腹腔内脂肪量の測定は, 化学分析を要しないので, 過肥になったかどうかの判定の指標として有効であろう。