日本家禽学会誌
Print ISSN : 0029-0254
ケージ鶏舎の適正飼育密度に関する研究
II. 白色レグホーン小型種に最適の単飼ケージ幅について
牛島 孝与田 光春真鳥 清永峰 定栄
著者情報
ジャーナル フリー

1972 年 9 巻 6 号 p. 261-266

詳細
抄録

産卵鶏用単飼ケージの最小幅を確立するため, 福岡県, 佐賀県, 長崎県, 宮崎県の共同研究として, 昭和45年4月3日餌付けの白色レグホーン, 小型種, 系統A (300日齢時, 平均体重約1,660g) 600羽および系統B (同, 約1,690g) 800羽を供試し, 系統別に, 120日齢で5区に区分し, ケージ間口21cm, 19.5cm, 18cm, 16.5cmおよび15cmの単飼ケージに, 収容して, 150日齢から500日齢までの350日間試験を実施した。
生存率, 産卵率, 生産卵量, 飼料消費量および飼料要求率は, 系統Aでは, ケージ間口により, 大差がなかったが, 系統Bでは, 15cm区が劣っており, 他の間口間には大差はなかった。
50%産卵到達日齢, 卵重は, 両系統ともケージ間口により, 大差がなかった。
系統AおよびBの体重は, ほぼ等しいのに, 15cm区に対するケージ間口の反応が明らかに異なることは, 系統により, ストレスに対する感受性が違うものと考えられ, 系統別に, 管理方法を変える必要があることを示唆していると考えられる。

著者関連情報
© 日本家禽学会
前の記事 次の記事
feedback
Top