抄録
本研究は,理学療法士養成校の入学生を対象に,自己決定理論に基づく学業的動機づけを評価し,クラスター分析を用いて動機づけパターンを明らかにすることを目的とした。281名の学生に対し,学業的動機づけ,非学業的動機づけ,学修準備性,レジリエンス(資質的・獲得的),社会的スキルを測定した。クラスター分析の結果,5つの動機づけパターンが明らかとなり,それぞれ「意欲拡散・追従型」「平均意欲型」「万能適応型」「低意欲型」「無気力型」と命名した。各パターン間で,非学業的動機づけや非認知能力に有意な差が認められた。特に,「万能適応型」は高いレジリエンスと社会的スキルを示し,「低意欲型」と「無気力型」はこれらが低い傾向があった。これらの結果から,入学生の動機づけパターンに応じた教育支援が必要であり,早期発見と適切なサポート体制の整備が重要であることが示唆された。