抄録
目的:学生の非認知能力に着目し,学生主観および教員主観の双方向評価を行い,その乖離性の有無を検証するとともに,臨床実習の遂行に影響する要素を明らかにすることを目的に実施した。方法:対象は本学理学療法および作業療法学専攻に在籍する3・4年生とした。非認知能力評価には3種類の質問票を用い,加えて実習中の支援必要性などを評価した。教員主観評価には自作した質問票を用い,対象者を支援群と非支援群に分類した。結果:解析対象者は43名だった。学生主観による支援必要性一致率は20.8%だったのに対し,教員主観では83%だった。支援群と非支援群の比較では学生主観項目は全て有意差を認めなかったが,教員主観項目は9項目中8項目に有意差を認めた。また,支援有無に影響する因子として表情変化が抽出された。結論:支援の必要性は学生教員間で乖離があり,教員主観での評価は非認知能力の観点からより重要と考えられた。また,通常以上の支援とするか否かに影響する学生の特徴は表情変化の豊さであることが示唆された。