抄録
島嶼地域における墓地行政の趨勢として,沖縄県と本土の比較から, 1)葬送の文化,風習についても本土と異なるが,少子高齢,少産多死といったフェーズをふまえた公営墓地の整備をはじめとする施策展開が求められるのではないか,2)墓地行政は長きにわたって県が担っていたことから,地域のニーズの捕捉が困難となった,3)福岡市や堺市と比較すると,墓地行政に関する具体的な施策が浮上しづらい,4)沖縄独特の墓地と行政との関わりが不明瞭,葬送形態の異なる外国人墓地の整備という課題があるのではないか,以上を仮説として提起する。