2017 年 23 巻 3 号 p. 138-148
Common Data Processing System(COMPRO)はバージョンアップを重ね,現在はWindows(7, 8, 10)上で動くVersion 12(COMPRO12)が公開されている.JSA 19巻の第1号から始まって7回に渡ってVersion 10(COMPRO10)の使用法を紹介してあるので,今回はCOMPRO12の主な変更点を紹介する.
以前のバージョンのCOMPROはISOフォーマット構造のデータ以外を読み込む際には,煩雑な変換手続きが必要であったが,COMPRO12からはCSVとExcel形式のファイルは簡単な変換手続きで読み込むことが出来るようになった.また,チャージアップなどによるエネルギー軸の補正,active Shirley法によるバックグラウンド差し引き,ピークフィッティング処理の改善,絶対オージェスペクトルデータベースの充実などの改良が付け加わった.さらに,COMPRO12に搭載されている全てのデータ処理方法のマニュアルがインターネットで表示されるようになった.