人工知能学会第二種研究会資料
Online ISSN : 2436-5556
電話帳データを活用した都市のスケーリング指数の観測
大西 立顕水野 貴之清水 千弘渡辺 努
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2016 年 2016 巻 BI-004 号 p. 08-

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抄録

都市の様々な統計量Yは人口Nのベキ乗に比例し(Y∝N^β),人口が2倍になるとアウトカム(富,特許,犯罪など)は約2.2倍(スケーリング指数:β>1)に増えるが,公共インフラ(道路,病院など)は約1.8倍(β<1)しか増えない.人口集積は富の増加や効率性向上といった正のフィードバック効果と犯罪増加,地価上昇,渋滞悪化といった負のフィードバック効果を生じさせている.全国版・業種情報付き電話帳データには全国のあらゆる店舗・施設(事業所,病院,学校,公園など)の地理空間情報(住所や業種)が収録されており,4ヶ月毎に情報が更新されるため,空間的高頻度かつ時間的高精度な時空間ビッグデータになる.この電話帳ビッグデータを活用してβを観測し,都市の特徴づけを行った.

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© 2016 著作者
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