人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
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100回 (2024/02)
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個人の主観評価の不確実性や反応バイアスへの対処法
熊野 史朗
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p. 24-26

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抄録

対話をはじめとして人の感情や内面状態の推定を一つのマイルストンとする研究分野では、これまで様々な人が抱く主観の平均が主な対象となっていた。近年、パーソナライゼーションの研究が増加しているが、集団の平均を見るときにはあまり深刻でなかった問題に直面している。一つは、主観的判断自体の不確実性、すなわち、同じ人が同じ場面や対象に対して常に同じ評価をするわけではないということである。この不確定性を前提としてモデルを訓練し評価する必要がある。二つ目の問題は、個々人の反応バイアスである。多くの場合において我々が知りたいのは、対象人物が「どのように感じるか」である。だが、多くの研究は生の主観評価値をそのまま出力としており、これはその人物の認知後の「何を選ぶか」を予測していることを意味する。本発表では、これら2つの問題に対する我々の最近の研究を紹介する。

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