人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会
Online ISSN : 2436-4576
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94回 (2022/3)
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JLCATのスピーキング評価基準再考-非言語コミュニケーションの視点から-
叶 暁峰
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p. 11-

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抄録

言語だけでなく、非言語コミュニケーションの角度からコミュニケーション能力を見直す必要があると考える。本研究では、今後注目を集めると考えられる日本語コミュニケーション能力測定試験JLCATの口頭能力検定試験の評価基準を考察対象とし、ヴァーガス(2004)の非言語分類を参照した上で、それらが非言語コミュニケーションとどのように関わっているか、非言語行動の役割について分類し、考察を行なった。以下のようなことを明らかにした。・学習者へのフィラー、ポーズ、発話スピードなどの非言語行動面の指導が必要である。・イントネーション上の問題は日本語学習の初期段階から学習者の関心や注意を喚起するべきである。・学習者に色々な相手と会話できるような環境を設ける日本語教師の工夫が必要である。・日本語教師も自身の非言語行動に気をつけるべきである。この考察結果をもとに、日本語教育における非言語の指導に役たせたい。

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