抄録
本報の目的は牧草地の基盤整備設計を支援するシステムを開発することである。熟練技術者による起伏修正の設計法を数理工学的手法に基づいて解析し,空間フィルタによる新しい設計法を考案した。工事による地形の変化は,トラクタにRTK-GPSと慣性航法装置(IMU)を搭載して取得し,周波数解析により空間周波数の変化としてとらえた。その結果,工事によって大きく起伏が緩和された周波数は0.04[m-1],波長25mであることがわかった。そこで周波数0.04[m-1]を中心に減衰させる帯域遮断フィルタを作成し,工事前の地形に適用したところ,工事後の地形に近いなだらかな地表面が得られた。また,切盛深さを比較しても高い相関性が得られ,空間周波数分析による方法が工事計画に適用できる可能性が示された。