農業機械学会誌
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研究論文
下側接近を特徴とする定置型イチゴ収穫ロボットの開発(第3報)
——移動栽培と組み合わせた収穫性能試験——
山本 聡史林 茂彦吉田 啓孝小林 研
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2010 年 72 巻 5 号 p. 479-486

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抄録
第1報で報告したエンドエフェクタ及び多関節型7軸マニピュレータと第2報で報告したマシンビジョンを組み合わせた定置型イチゴ収穫ロボットを開発した。さらに,ロボット正面に栽培ベッドの横移送装置を設置し,収穫性能試験を行うための収穫試験システムを構築した。‘紅ほっぺ’10株を千鳥状に定植した長さ1mの栽培ベッドを50台供試し,性能試験を行った。その結果,収穫試験システムにおける収穫適期果実の収穫成功率は67.1%であった。収穫適期果実の位置検出率は89.0%,着色率測定結果に基づく収穫適期判定率は83.4%,採果率は90.3%であった。果実の損傷率は12.5%,誤採果率は13.9%であった。長さ1mの栽培ベッド(収穫適期の平均果実数 : 2.3個)1台当たりの平均処理時間は126.7sであった。
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© 2010 農業機械学会
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