燃料消費量が少ない運転条件を運転者に指示する試作装置を24kWの農用トラクタに搭載し,施肥試験と中耕試験を行った。その結果,試作装置の指示に合わせて運転条件(走行速度段,PTO速度段,機関回転速度)を変更することにより,調速レバーを全開にして負荷率(PTO最大出力に対する作業時の動力の比)20%程度で作業していた場合には約45%,調速レバー開度を2/4程度にして負荷率25~30%程度で作業していた場合には約10%燃料消費量を低減できた。また,水稲12ha, 大豆・麦二毛作8haの経営において15種類の作業に試作装置を利用した場合の効果を試算した。その結果,節減される燃料は174L/年,節減される燃料費は15,000円/年(軽油価格85円/Lの場合)であった。
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