ウリ科用の半自動接ぎ木装置に適応する高能率な自動給苗装置の開発を目的に研究を行った。子葉展開方向が均一ではない栽植状態の苗を対象に,子葉展開方向を一定範囲内へ誘導する予備整列機構の可能性を検討した後,試作した台木用自動供給試験機による精度試験から実用性を検討した。その結果,予備整列機構は,子葉展開方向が接ぎ木装置への適正受渡し方向に対して±50°以上ずれている苗のうち89%を±50°以内に誘導することができ,整列播種と同等の効果を有することを確認した。台木を自動給苗した接ぎ木精度は,接合率および活着率100%,成苗率98%となり,十分な実用性を確認した。