収量コンバインの籾重量計測には,グレンタンク底面で計測したロードセル荷重を説明変数とする検量式が用いられている。本研究の目的は,籾層の種々の堆積形状に対して,現方式の検量式の推定精度を評価し,推定誤差を低減する検量式を検討することであった。現方式のクロス・バリデーション時の二乗平均平方根相対誤差(RMSRECV)は22 %であった。特に質量100 kgにおいて堆積籾層の重心のx座標の変動が大きく,相対誤差の範囲が-41 %~60 %と大きかった。堆積形状に起因する誤差を低減するには,前方・後方ロードセル荷重を説明変数とする検量式が実用的と考えられた。RMSRECVは4.4 %であった。