土壌の粒径組成を迅速・簡便な方法で把握できると,ばらつきに応じた局所管理や土壌改良の判断が可能になり,作物の収量や品質およびほ場での農作業効率の改善が期待できる。
本論では,水田で測定した,土壌拡散反射スペクトルを用いて,粘土と砂およびシルトの検量モデル推定と予測値の精度について検証を行った。検量モデルは,R2Cal>0.90の精度を得た。未知試料185点の予測値精度は,R2 が0.37~0.48であった。予測値は,定量値の分布傾向に追従し,平均値の誤差は0.60~1.41 %であり,相対定量値のばらつき可視化は可能と判断した。ほ場測定では,予測値の外れ値を適切に除外する手法の構築が課題である。