2021 年 83 巻 5 号 p. 376-382
ロボット農機による作業の省人化・効率化をさらに進めるには,ほ場内の作業だけではなく,ガレージからほ場までの自動走行が有効である。本研究では,ロボットコンバインがガレージからほ場まで自動走行することを最終目的として,ガレージ出庫の自動化を行った。LIDARで計測されるコンバイン周辺の点群を用いたSLAMにより,コンバインの位置推定を行った。この位置推定結果に基づき,出口中心から約4 m離れ,左右に±0.8 mずれた初期位置から速度0.2 m/sで出口中心に向かって自動走行する実験を行った。この結果,SLAMで推定した位置情報によりガレージ内での自動走行を実現し,出口中心に対して左右に±0.12 mの誤差で走行ができた。