歩行用トラクタによる死亡事故のうち,挟まれによる事故は約4割を占めている。本研究では,作業者が背後の物体とループ式ハンドルにより拘束された状態を想定し,把持部が高さ1.2 mの壁面及び天井面に接触した状態で,駆動力が作用する際に発生する力学的作用を測定した。その結果,挟圧力の最大値は4530±93 N,車軸トルクは451±2 N・mとなり,本条件で挟まれた場合,作業者に深刻な影響を及ぼす可能性が高いと判断された。車軸中心から車輪接地反力の作用点までの水平距離の推定式を導出し,各測定値から算出した結果,89±1 mmとなった。車輪接地反力の作用する位置が車軸直下と異なることが判明した。