急傾斜地での安定走行を目指し,電動シリンダを使った荷台制御機構を搭載した電動走行ユニットを開発した。荷台制御により,等高線方向走行時の接地圧バランスの差や,谷側への経路ズレが軽減された。登坂時には,重心位置が進行方向へ移動することで登坂力が得られるなど傾斜地走行に有効であることを確認した。実用化を目指し改良した走行ユニット2号機では,連続稼働時間は約3時間であった。約11 aの樹園地における収穫運搬作業時のバッテリ使用率は約23 %となり,作業途中の充電は不要であることを確認した。また急傾斜地での収穫運搬作業時の特性から電動の走行ユニットには有利な条件であることも分かった。