2013 年 57 巻 1 号 p. 27-32
本研究では,次世代高放熱積層板として開発された高硬度であるが高熱伝導なフィラを充填したアルミナフィラ充填プリント基板を対象に,マイクロドリル加工現象を考察するためにドリル摩耗特性,切削抵抗および加工穴周辺の温度を調べ考察した.さらに,ダイヤモンドコーティングドリルの実用性についても検討した.その結果,フィラ充填量が多い場合にダイヤモンドコーティングドリルが有効であることがわかった.また,マクロな視点からは基板材の物性よりドリルの摩耗量が切削抵抗に与える影響が大きいことがわかった.一方,ミクロな視点からは加工時の穴周辺温度は基板材の物性の影響が大きいことがわかった.