砥粒加工学会誌
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研削盤砥石カバーの衝突安全性に関する研究
—カバー材の引張試験に基づく安全性予測—
福井 拓哉由井 明紀北嶋 孝之
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2020 年 64 巻 3 号 p. 146-151

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抄録

研削加工中の砥石が破損した際に砥石片の飛散から作業者を保護する砥石カバ-は研削盤の重要な安全機構の1つであり,その材質や板厚は研削盤に関する安全規格であるISO 16089やJIS B 6033で定められている.一方,砥石のような脆性材料を飛散物とした衝突は研究例が少なく,その現象は明らかにされていない.とくに,カバ-材の機械的性質と衝突安全性の相関については定量的な評価がなされておらず,その影響要因について検討する必要がある.本研究では,引張強さの異なる4種類のカバ-材(SS400,SUS304,C2801,A5052)に対し,一般砥石(WA46O8V)製飛翔体による衝突実験を行い,一般的に取得が容易な引張試験結果に基づく衝突安全性の予測方法について検討した.実験の結果,カバ-材の衝突安全性は応力-ひずみ線図の積分値であるカバ-材破断までの塑性仕事と,引張強さと降伏応力の比である降伏比からおおむね予測できることを明らかにした.また,導出した衝突安全性予測式について有限要素解析による検討を行い,飛翔体衝突によるカバ-材の変形範囲が一定以上の場合に予測式が適用できることを明らかにした.

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© 2020 社団法人 砥粒加工学会
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