2021 年 65 巻 1 号 p. 36-41
パウダ-ジェットデポジション(PJD)は常温大気圧環境下で適用可能な成膜法である.筆者らは本手法を用いてハイドロキシアパタイト(HA)膜を歯質上に形成する歯科治療法を推進している.PJDに供するミクロンオ-ダのHA粒子は凝集性が高いため,粒子タンクからハンドピ-スまでの搬送配管内壁に粒子が残留することが課題となっていた.本研究ではこの欠点を解決するため,配管による粒子搬送を用いない粒子タブレット切削方式の歯科用PJDハンドピ-スを開発した.その結果,配管内への粒子残留がなく,HA膜の形成が可能であることを示した.