2021 年 7 巻 1 号 p. 41-47
若年サッカー選手における外側足関節捻挫(LAS)後の後遺障害に関して身体機能との関連性を明らかにすることを目的とした.対象は,10-15歳のサッカー選手198名とした.LAS既往歴がある選手の後遺障害と足部アライメント・足関節可動性・片脚バランス・パフォーマンス能力についての関連性を検討した.後遺障害は,既往歴のある選手76名96足のうち23.7%に存在した.LASの既往回数が4回以上で,後遺障害をもつリスクが高かった.後遺障害の症状は足関節不安定性と疼痛が多く,後遺障害をもつ選手は外側への片脚ホップ能力の低下を認め,小児期からのLASの予防と受傷後初期からの適切な治療の重要性が示唆された.