日本急性血液浄化学会雑誌
Online ISSN : 2434-219X
Print ISSN : 2185-1085
症例報告
腫瘍崩壊症候群による高K血症をきたし緊急透析を施行した
急性リンパ性白血病の小児例
水本 竣澤田 真理子中村 美咲季濱端 隆行荻野 佳代林 知宏齋藤 真澄浅野 健一郎脇 研自
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2024 年 15 巻 2 号 p. 142-146

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抄録

【緒言】腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome:TLS)は腫瘍の急速崩壊で多臓器不全となり生命予後に影響する疾患である。T細胞性急性リンパ性白血病(T-ALL)の治療中にTLSによる高K血症に至り緊急透析を行った一例を報告する。【症例】15歳,男児。体重52.9kg。T-ALLと診断しプレドニゾロン15mg/m2を投与した。TLS高リスクであり治療開始後K 7.3mmol/L,Cre 1.77mg/dLへの上昇と心電図変化を認めTLSによる高K血症と急性腎障害に対し緊急血液透析を実施した。抗凝固薬はヘパリン,血液流量は160mL/分,透析液流量は500mL/分で4時間施行後,K 4.4mmol/L,Cre 0.81mg/dLに改善した。以降は補液と利尿薬で管理可能となり現在は維持療法中である。【結論】症例毎に腎代替療法(renal replacement therapy:RRT)のモダリティを検討し必要時には迅速にRRTを行う必要がある。

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© 2024, 特定非営利活動法人 日本急性血液浄化学会
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