2016 年 7 巻 1 号 p. 26-30
急性血液浄化において重症度スコアを算出し患者の予後推測を行うことは治療法の選択のみならず医療資源の有効利用の点から重要であり,その有用性について報告した(透析会誌2009;42:761-7.)。初回調査ではSOFA 9点以下,MODS 5点以下,救命指数6点以下の場合は全例生存しており,SOFA 15点以上,MODS 14点以上,救命指数 10点以上のいずれかを満たせば100%死亡していた。今回われわれは2013年4月から2014年5月までの14ヵ月間で急性血液浄化を行った14症例のうち敗血症性ショックの5例について再調査を行った。重症度スコアとしてSOFA, MODS, 救命指数の3つを用い5症例中1例のみ透析前のSOFAスコアが15点以上かつ救命指数10点以上にもかかわらず生存していた。本症例では閉塞性腎盂腎炎による敗血症性ショックに対し速やかに外科的処置が施行されており,EGDTに準じた輸液療法とPMX-DHPにより腎障害が速やかに改善し,最終的に救命することができた。重症度スコアが高いにもかかわらず生存している例も存在し,予後推測の精度をより上げるためには今後の症例の集積が望まれるところである。