抄録
酸化剤にバナジン酸を使用したビリルビンの新規定量法について検討した。総ビリルビンの測定には間接ビリルビンの反応促進剤としてカチオン型界面活性剤臭化セチルトリメチルアンモニウム, 直接ビリルビンの測定には反応抑制剤として還元剤であるヒドロキシルアミンを含むpH3のクエン酸, または酒石酸緩衝液を第一試薬に用い, エチレンジアミン四酢酸 (ethylenediamine tetraacetic acid: EDTA) またはヒドロキシエタンジホスホン酸を含むpH7の4mmol/lバナジン酸溶液を第二試薬として, 2ポイント測定法で酸化前後の吸光度差を求めてビリルビン濃度を算出した。本条件下で反応は第二試薬添加後2-3分でほぼ終了し, 検量範囲, 同時再現性, ジアゾ法との相関性など必要な基本性能を備え, 血清共存物質の影響もほとんど回避できた。また試薬はいずれも調製が不要な液状であり, 日差変動の是正や検査の省力化に寄与できる。