2024 年 5 巻 1 号 p. 230-238
水中を透過するグリーンレーザ光を照射するスキャナを搭載したドローンが実用化され,3次元データを使った河川管理の効率化・高度化のための利用が期待されている.本研究は,河川管理項目の中の「被災箇所調査」あるいは「災害復旧」に着目し,ドローンを使った測量の有効な利用法を検討するものである.具体的には,調整点無しで実施した際の位置精度を検証し,さらに出水前後で取得した測量データから変状発生個所を迅速に検出し,さらにその変状の大きさを定量化するアルゴリズムの開発を試みた.本論文では,これら災害地対応に要求される位置精度を満たすドローン測量の研究開発成果を報告する.