2024 年 5 巻 3 号 p. 120-131
高度経済成長期に建設された多くのインフラは老朽化しており,技術者不足と長時間労働が問題となっている.そのため,点検の効率化と自動化が求められている.橋梁の点検は現状,技術者の手作業に依存しており,非効率であると言える.そこで本研究では,点検範囲が広い長大橋を対象に,常設の点検作業車を用いて補剛桁下面を撮影し,画像診断技術を活用して腐食部の位置や面積を自動的に計測する手法を開発した.その結果を3DモデルであるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)に反映させることで効率的な管理が可能となる.また実際の長大橋でこの手法を検証し,その有効性を確認した.