2024 年 5 巻 3 号 p. 33-41
近年,舗装の構造評価が重要になっており,走行しながらたわみ量を測定できるMWDの開発が進められている.MWDを使用することで短時間で路線全体のたわみデータを取得できるが,これらの膨大なデータを効率的に処理する手法は開発されていない.一方,機械学習を用いることで,MWDから取得されたデータからネットワークレベルの構造評価を効率的に実現できると考えられる.本研究では,Isolation Forest法を用いて,たわみ量が比較的大きく,構造的に不健全な区間を抽出する手法を提案した.検証の結果,既存手法と同水準の抽出精度でより効率的に構造評価ができることが確認された.MWDと提案手法を用いることで,より効率的な舗装の構造評価が可能になることが期待される.