2025 年 6 巻 1 号 p. 183-191
本研究は,生成AIを自然災害の予測に活用するための試みである.近年の気候変動に起因する河川洪 水・内水氾濫に着目し,生成AIに画像やテキストで問合せれば(以下,「プロンプト入力」という),洪水波形や浸水状況などが画像やテキストで回答できる方法を,既往の大規模言語モデル(LLM)を用いて構築する.物理法則に基づき洪水計算が可能なタンクモデルをLLMと連携させて,さらに洪水事象の降水量・流出量を追加情報としてLLMに参照させることで,適切な洪水計算が可能かどうかの検証を行った.プロンプト入力からの洪水情報からタンクモデルの内部パラメータを適切に調整できることを確認し,さらに,LLMと連続対話することで,内部パラメータのより良い推定値を提案できることも確認した.