2025 年 6 巻 2 号 p. 150-158
都市空間においては,デジタルツインを志向した現実空間とサイバー空間を連携するプロジェクトが進められている.しかし,施工分野においてデジタルツインのためにデータを蓄積する取り組みは少ない.本研究では,施工空間デジタルツインを構築することを目的として,これまで2次元で可視化されてきた作業員の位置情報を対象に,3次元空間内で作業員の位置座標を把握して3次元可視化することを目指した.そこでは,3つのビーコンを用いて,作業員の位置座標を推定し,3次元点群データ内に表示する仕組みを構築した.屋内施工空間を想定した模擬環境での実験により,提案手法の機能性を検証した結果,ビーコンによる三点測位方式によって作業員の位置を測位することができ,それを3次元空間に可視化できる可能性を示した.