AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
ニューラルネットワークを用いた3Dデータ処理応用
千葉 直也
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 6 巻 2 号 p. 25-41

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抄録

Neural Fieldは「空間中の各点に対応した関数値」をニューラルネットワークでモデル化し,表面を関数として形状を記述する.Neural Fieldを用いた表面モデルの一つであるDeepSDFは滑らかな表面を表すとともに,シンプルなネットワークで複雑な形状をモデル化し,3D表現が革新された.ただ限界もあった.その後登場した体積モデルNeRFは,多視点の画像のみから任意視点画像生成を可能にした.その光学現象は密度と放射輝度でモデル化し,方向による輝度値の変化に対応でき,煙など散乱を含むシーンも扱える.そのネットワーク構造は,座標と視点角度を入力し,密度と色を出力するものである.ただ,空間中でクエリを増やすと重くなるため,空間方向への分解やNeRFの分割などさまざまな工夫により,高速な学習・推論を実現した.最後に,筆者が共同で取り組んだ応用研究事例を紹介する.

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