2025 年 6 巻 3 号 p. 266-274
近年,熱中症患者数の増加傾向が続いており,市民への注意喚起が重要である.環境省が発信する暑さ指数情報は各都市域の代表値であり,屋外で活動する市民個別の環境には必ずしも当てはまらない.既往研究では,都市の3Dデータと太陽軌道を用いてCG化した陰影から地表の日射量を求め,さらに輻射熱との相関から暑さ指数を推定し,ヒートマップ状に熱中症リスクを可視化しているが,照光条件が単純な快晴時にしか適用できない.本研究では,必ずしも晴天時に限って熱中症リスクが高いわけではないことを重要視し,容易に得られる気象情報から直達日射と天空日射を推定し,CGにおける照光条件として再現可能にすることで,多様な気象条件下において地表での詳細な暑さ指数を推定する手法を提案する.