2025 年 6 巻 3 号 p. 37-45
LLM(大規模言語モデル)が様々な土木関連業務で利用されているが,実際の業務で利用する上では,土木の専門知識に基づいた回答が必要となる.専門知識を導入する方法として費用対効果が高い方法として RAG(Retrieval Augmented Generation)が利用されるが,より多様な用途に利用する上で,より自律的に LLM を活用する方法としてエージェント技術が発展しており,エージェントを組み合わせて用いるためのプロトコルとして MCP(Model Context Protocol)がある.本論文では,MCP に着目して LLM の進展を概観し,MCP を具体的なインフラ・防災分野へ適用する検討として,RAG の高度化,複数 API を連携させた生成,アプリを連携させた方法を実装し,MCP の設計の考え方について具体例を挙げ記述した.