2025 年 6 巻 3 号 p. 489-496
降水予測は防災上,数時間先の予測精度が重要となる.特に 6 時間先の予測は防災のためのリードタイ ムの確保のために有用であるが,不確実性の定量化のためのアンサンブル生成は,数値予報モデル(NWP)の場合,計算資源の制限によりアンサンブルメンバー数が限られる.そこで本研究では,高速にアンサン ブル生成が可能な深層学習モデルのうち拡散モデルを適用し,メソ数値予報モデル(MSM)を条件としたポストプロセスにて,6 時間先のアンサンブル降水予測を生成する.統計的検証の結果,MSM に存在する地形性バイアスが軽減され,RMSE,CRPS も改善するなど,予測誤差に対する統計的補正の効果が確認された.これにより拡散モデルによる降水アンサンブル生成がポストプロセスとして有効である可能性が示されたといえる.