2025 年 6 巻 3 号 p. 538-548
老朽化橋梁の維持管理において,GNSS 変位モニタリングが注目される.RTK-GNSS はリアルタイム性 に優れるが,ノイズ影響が大きく,高精度な変形推定には適切な処理が不可欠である.本研究では,桁橋である新八幡川橋の RTK-GNSS 長期計測データに対し,データ同化手法であるアンサンブルカルマンフィルタ(EnKF)と,機械学習手法であるランダムフォレスト(RF)を適用し,変位推定を行った.推定結果は,スタティック計測値および変位計測データと比較し,RMSE,MAE,誤差の最大値,相関係数 r で精度評価した.その結果,EnKF と RF は異なるアプローチながらいずれも高い精度で変位を再現し,RTK-GNSSデータの有効活用に資することが示された.本研究は,橋梁健全性評価の基盤データ提供に貢献する.