2025 年 6 巻 3 号 p. 779-789
本研究では,従来の交通量調査手法に加え,道路に敷設された既存の光ファイバケーブルを利用した条件に左右されない交通量計測手法を提案した.分散型音響計測(DAS)では,光ファイバの全延長上の任意の地点のひずみ速度を観測することができる.国道側道に敷設された光ファイバケーブルの DAS データより,車両がケーブルの近くの車線を通過した後のみ,ひずみ速度データに 2 Hz 以下の周波数の成分が卓越することがわかった. この特性を用いて,ローパスフィルタのみ適用したひずみ速度データから容易に交通量を計測する方法をした.センサス交通量との比較検証により,本手法は高い精度で交通量を算定できることを確認した.さらに,渋滞発生時に生じる計測誤差に対して補正を加えることで,精度が一層向上することも確認された.