2023 年 2 巻 1 号 p. 209-216
z鋼鉄道橋の塗装塗膜の劣化状態は,定期検査時に塗膜の状態を評価し,その評価に対応する評点を用いて劣化状態を判定している.管内の各鋼鉄道橋での塗替え後の経年と評点の関係について分析を行ったところ「海岸部」に位置する鋼鉄道橋では劣化が早い傾向にあることがわかった.また,塗膜劣化に大きく影響を与えると考えられる鋼鉄道橋の付着塩分に着目し,塗替え塗装時の素地調整(ブラスト工法+水洗い)での塩分除去について部位ごとに測定した.素地調整後には,全体的には付着塩分量は50㎎/㎡以下となったが,部材の輻輳部や隙間部では100 ㎎/㎡程度となった.