2020 年 76 巻 1 号 p. 59-73
東日本大震災の復興では地域特性の計画反映が重視されたが,国の直轄調査や各市町村による住民意見の計画反映の取組みが復興事業プロセスへ与えた影響は明らかではない.本研究は東日本大震災復興土地区画整理事業岩手県19地区を対象に,復興事業プロセスと計画内容の変化の特徴の整理,および復興区画整理事業での実現上課題が想定されながらも,地域特性を反映している計画内容の実現過程の特徴の分析・考察をおこなった.その結果,都市計画決定または国・県管理の公共施設に関わる計画内容に対しては,復興計画策定段階の住民意見の反映と国の直轄調査における事業手法の検討が,市町村管理の公共施設に関わる計画内容に対しては,事業段階の住民参画の取組みが,それぞれ地域特性を反映した計画内容の実現過程に影響を与えた可能性を示唆した.