土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
ISSN-L : 2185-4661
応用力学論文集Vol.21(特集)
実鋼鈑桁橋の損傷前後における振動特性に関する考察
三増 拓也金 哲佑五井 良直林 厳
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2018 年 74 巻 2 号 p. I_513-I_522

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抄録

本研究では鋼鈑桁橋を対象とした走行車両による振動実験を行い,人工損傷前後の橋梁の振動特性の変化について検討を行う.振動特性同定手法には確率部分空間法(SSI)を用いて,Stabilization Diagram(SD)により安定的な振動モードを抽出した.人工損傷として鋼鈑桁橋桁端部の亀裂を摸擬し,振動特性の確率分布の変化により異常検知の可能性が確認された.特に損傷による曲げ1次振動数の増加が観測され,同定される振動特性の変動のメカニズムを解明するために,損傷による境界条件の変化の固有振動数に対する感度解析を行った.損傷による曲げ1次振動数の増加の原因は,損傷による支承部の境界条件の変化である可能性が高いことが確認され,橋梁における疲労亀裂などの損傷を考慮する際には,支承部の機能についても十分把握することが重要であることがわかった.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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